事業再生のスーパーマーケット復活の舞台裏

限られたリソースをフル活用して独自のポジションを築くことで完全復活

とある地方のスーパーマーケットですが、駅前に大手の競合店が出店したことで経営が悪化し紹介で当社へ問い合わせが入りました。働く人も高齢化しており再就職先も厳しい状況でなんとか存続させられないか?という相談で二つ返事で引き受けました。

結果復活することができたのですが、ひとえに全力で働いてくれた店舗スタッフ(主にパートさん)の行動の賜物です。
ですので、今日これから話す内容はコミットメントが求められることを覚悟の上お読みいただけると良いかと思います。

私もそれなりに現場に要求しながら進めているので紹介する内容は美談ではありますが、泥臭いです。

どうしたらこの企業は再び地域での覇権を取り戻せるのか?

熱海のとある行きつけの温泉旅館で一泊二日の一人会議をしました。
ここでは、ネットも繋がずに「どうしたら再生できるのか?」という問いをし続けてひたすらポストイットにアイデアを書いては模造紙に貼るという修行僧のようなストイックに自己と向き合いました。

記憶が定かではないのですが、1000枚以上のポストイットを模造紙に貼った記憶があります。
そして、使えないものはどんどん捨てて最後に残った一枚が会社を救うことになったのです。

何で収益を上げるのか?の答えは、スタッフの家事の経験だった

長年働いてきたパートさんが中心のこの店舗は、パートさんの主婦経験はとてつもなく質が高かったのを今でもよく覚えています。

皆お昼ご飯を持参しているのですが、とにかくどのお弁当も美味しそうだし、実際にパートさんにお弁当を作ってもらい(息子より若いんだからもっとたくさん食べなさいと言われまして・・・笑)食べたのですが、冷えてても美味しくてびっくりしました。

それぞれの料理には冷えても美味しい工夫が凝らされていたのです。

これだ・・・!

パートさんのこれまで培ってきた料理の技術・知識はお金になる(不謹慎な書き方してしまっていたらすみません)、と確信をしていかに働く一人一人のパートさんをタレントに仕立てられるか?が私の主な仕事となりました。

このパートさんの料理研究家への顧客認知を獲得するにはどうしたらいい?
と考えた結果、でてきたアイデアが以下の通りです。

・店内の試食をパートさんにしてもらう
・自店舗での推し商品のPOPを作ってもらう(貼り付ける写真は実際に自分で作った写真のみ可)
・各素材の関連商品を週替わりでパートさんの得意料理でレシピ付きで展開をする

ということをやりました。
毎週担当した商品がどれだけ売れたのかを計測しながらゲーム感覚でパートさんの皆様に取り組んでもらいました。やはり、楽しいことは続くので皆お互いにアイデアを持ち寄って販売個数を増やすために話し合いを重ねてくださいました。

結果的に、売上も順調に伸びていき、黒字のラインが見えてきました。
こうしてようやく肩の荷が降りたわけですが、文章には仕切れないほどの大変な期間を過ごしました。
(正直ここでは美談しか書けないですね・笑)

スタッフがタレントになると離職率も下がる

おかげでパートさんにもたくさんのお客様がファンになり、お客様から「いつもありがとうございます」って感謝されたり、お土産をもってきてくださったり、「やめないでください」と言われて「生きているうちは・・・笑」と笑い話をして盛り上がったと聞き安心しました。

だれかに必要とされることでエネルギーは爆発して会社を辞めようなんて気が起きなくなるものです。(もちろん社内の人間関係の良さもこの企業の特徴ではあります)

限られたリソースをフル活用するためには最大効果を生み出せる施策であり、かつ短期間で成果に繋がるものを選ばなければいけません。これが本当に大変でした。何度も諦めそうになりましたし、アイデアが出ない自分を責め立てました。

それでもやはり降ってくるものですね。諦めずに考え尽くすことで道が開けることを身をもって実感した事例です。

御社の状況が芳しくなくても打開策は必ずあります
考えて考えて考え尽くすことが何よりも大切です。
そのお手伝いを私のこれまでの経験でできることがあればぜひお問合せください。

利益率が下がってきて利益が出なくなってからではこの事例の通り打てる手数に制限が生まれます。
早いうちに人材育成・仕組みのアップデートを行い平均客単価・来店頻度を上げられる体制を作り上げましょう。

大丈夫です。すでに利用してくださるお客様がゼロにならない限り店舗に魅力はありますから。
お問合せをお待ちしております。

成田直人

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