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店長の悩み解決!スタッフ離職率が高い理由と対策

店長の悩み解決!スタッフ離職率が高い理由と対策
監修者
直人成田
直人成田 ジャパンブルーコンサルティング株式会社 代表取締役

ジャパンブルーコンサルティング株式会社
代表取締役 成田直人
出版:国内15冊・韓国2冊|雑誌掲載・連載:150回以上

明治大学商学部商学科卒業

19歳の時にABCマートアルバイト個人売上日本一、22歳でPCデポにて7ヶ月で個人売上1億円達成、翌年2007年3月に小売・サービス業専門教育研修・コンサルティング企業ジャパンブルーコンサルティング株式会社を設立し代表取締役に就任。

これまでに400社・受講生15万名・登壇回数4000回を突破。著者としても接客業・店長向け書籍を中心に18冊(内2冊は韓国出版)、累計13万部を超える作家として活動中。さらに、PRESIDENT・日経ビジネスでも表紙・巻頭特集を飾る。“机上の空論”はなく、現役販売員も務め現場感には定評がある。これまでにクライアントの多くが昨対比120%を超え、1年でGoogle口コミ1店舗で10000件・5.0点を獲得するなど、セールス×接客サービス指導においてもこの上ない結果を実現している。

功績が評価され、中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。2019年からお笑いの殿堂M-1グランプリやボディビルの大会に出場、2020年FMヨコハマメインパーソナリティに就任。また2024年には、Manage HR Magazine Sales Training Companies in APAC 2024 Company of the yearを受賞。現在では、ソフトクリーム専門店・催事販売代行・インバウンド集客支援・営業代行企業のオーナーを務めるなど自身で店舗経営をし、全方向から店舗支援をする事業を立ちあげている。

執筆者
ジャパンブルーコンサルティング 編集部
ジャパンブルーコンサルティング 編集部

ジャパンブルーコンサルティングは、2024年で17周年を迎える教育研修・コンサルティングカンパニーです。小売・サービス業界に専門性を持ち「良い」よりも「結果」が出る教育研修・コンサルティングの提供に努めています。教育研修やコンサルティングの成功実績を元に、販売・接客に関するナレッジをご紹介していきます。

店長研修でも多くの要望をいただいているのが「離職率を下げたい」です。
ただでさえ求人広告に高額な広告費をかけてもなかなか人材が入ってきてくれないにも関わらず、入社後すぐに会社を辞めてしまう・・・このように悩む本部の人事担当者は少なくありません。

研修担当者でもある人事部との店長研修導入ミーティングでも「なんとかして入社したアルバイト・パートが辞めない店舗を作るためのスキル開発をお願いしたい!」と要望を受けることが多いです。

店長の中にも、特にコロナ以降アルバイト・パートの働き方や働く価値観が大きく変わったことでリーダーシップ・マネジメントに課題をもちはじめた人は少なくありません。

「またスタッフが辞めてしまったけど、自分のマネジメントに問題があるのかな…」
「人手不足で店が回らない状況を、どうにかして改善したい…」
このように、スタッフの離職が続く状況に頭を抱えている店長もいます。

スバリ!スタッフが辞めてしまうのには必ず理由が存在します。
その原因を正しく理解し、一つひとつ対策を講じていくことが、状況を好転させるための第一歩です。

この記事では、スタッフの離職率の高さに悩む本部の人事担当者に向けて、

– スタッフが辞めてしまう根本的な原因
– 離職率を改善するための具体的な対策
– スタッフが長く働きたいと思える職場環境づくりの秘訣

上記について、分かりやすく解説しています。

一人で悩みを抱え込まず、まずはこの記事で紹介するポイントを社内で試してみませんか。
スタッフにとって働きがいのある場所に変わるヒントがきっと見つかるはずです。ぜひ参考にしてください。

目次

スタッフ離職率が高い原因を探る

スタッフが次々と辞めていく状況は、店長にとって大きな悩みの一つです。
実は、離職の根本的な原因は給与や労働時間といった待遇面だけでなく、職場での人間関係や働きがいといった、より深い部分に隠れているケースが少なくありません。
まずは、スタッフがなぜ辞めたいと感じるのか、その本質的な原因を突き止めることが解決への第一歩となります。

なぜなら、多くのスタッフは仕事に対して金銭的な対価以上に、精神的な満足感を求めているからです。
これに気付けないと「時給が低いから他の店舗に取られた」「時給に見合わない仕事量だよね」と辞める理由を待遇にフォーカスする店長がいます。実際はそうではないのに・・・。
これでは店長はスタッフの離職から何も学ばないことになります。

おそらく何度も同じことを繰り返しては離職され「うちの会社の社風とは合わなかった」と辞めたスタッフの責任にし続けることになるのでしょう。

離職の原因は様々ですが、例えば、店長とのコミュニケーションが不足していたり、自分の頑張りが正当に評価されていないと感じたりすると、仕事へのモチベーションは大きく低下してしまうでしょう。
特に、成長意欲の高いスタッフほど、将来のキャリアパスが見えない職場には早々に見切りをつけてしまう傾向がありました。

具体的には、ある飲食店では「店長がいつも忙しそうで話しかけづらい」「シフトの相談に乗ってくれない」といったコミュニケーション不足が離職の引き金になっていました。
また、小売店では「業務改善の提案をしても全く聞いてもらえない」「認められない」という評価への不満が原因だったケースもあります。
このように、あなたの店舗で起きている離職の原因を正確に把握することが重要です。

店長の影響が大きい理由

店舗の雰囲気や働きやすさは、良くも悪くも店長次第で決まるといっても過言ではありません。

他の記事でも紹介している事例ですが、パーソル総合研究所が2022年に実施した調査においても、従業員の離職理由として「上司との人間関係」が常に上位にランクインしており、店長の存在がスタッフの定着率に与える影響の大きさがうかがえるでしょう。

具体的には、店長がスタッフの意見に耳を傾けず、高圧的な態度を取るような職場では、従業員の心理的安全性は著しく損なわれてしまいます。
せっかく心理的安全性の話をしましたので、参考図書のリンクを貼っておきます。ぜひお読みいただき、いかにしてアルバイト・パートが安心して働ける環境を作れるかが今後の店舗経営において欠かせないポイントだと気づいていただけると思います。心理的安全性の作り方(日本能率協会マネジメントセンター)

安心して働けない環境は、当然ながら離職へと直結するのです。逆に、スタッフ一人ひとりの成長を真剣に考え、公正な評価と適切なフィードバックを行う店長のもとでは、従業員のエンゲージメントは自然と高まる傾向にあります。

店長は単なる管理者ではなく、店舗の文化を創り出す中心人物であり、その言動一つが離職率を大きく左右する重要な鍵を握っています。

アルバイトスタッフの声を無視するリスク

店長研修でもよく伝えることの一つに「アルバイト・パートスタッフの声に耳を傾けていますか?」があります。「そんなの当たり前だ!」とほぼ全店長が「うんうん」と頷きます。
続いてこの質問をした瞬間に多くの店長の自信が消え失せます。それは「スタッフの要望に応える努力はしていますか?また、話を遮らずに最後まで聞けていますか?」という質問です。

①シフト相談に来たら「みんなも協力してくれているから」とあまり要望に応えてくれない
②スタッフが相談をしているのに途中で遮ってしまう。例えば「時間がないから簡潔に言って」と結論を急かす

店長も懸命な努力をしているため「仕方がない」で片付けてしまうこともあると思いますが、双方納得いく形で何事も進めていかないとアルバイト・パートスタッフの離職率は劇的にアップします。

仮に応えられなくても「来月は要望に応えられるようにするから」とただ無理と放置するのではなく、近い将来協力するからと伝えることも大切です。

シフト相談に限らず、現場で働く彼らの声には、売上向上や業務効率化につながる貴重なヒントが数多く含まれています。「どうせ言っても無駄だ」とスタッフが感じ始めたら、それは危険なサインかもしれません。

意見を軽視されることで、従業員は店舗への貢献意欲を失い、自分の存在価値に疑問を抱くようになります。この承認欲求が満たされない状態が続くと、モチベーションは著しく低下してしまうでしょう。

結果的に、より自分の意見を尊重してくれる職場を求めて、静かに離職の準備を進めていくのです。小さな意見を無視するリスクは、単に一人のスタッフを失うだけでなく、職場全体の士気低下を招くことにもつながります。

画一的な指示が招く問題

店舗運営を効率化したいあまり、全スタッフに同じ指示を出すことは一見すると合理的に感じられるかもしれません。しかし、この画一的な指導方法が、実はスタッフのやる気を削ぎ、離職を引き起こす大きな原因となり得ます。

例えば、接客経験10年のベテランスタッフと、勤務初日の新人アルバイトに全く同じマニュアル通りの対応を求めるのはどうでしょうか。ベテランは長年の経験で培ったスキルを活かせずに不満を抱き、新人は応用が利かず戸惑う場面も出てくるでしょう。

一人ひとりのスキルレベルや個性、得意なことを無視した指示は、スタッフから「自分は歯車の一つでしかない」と思わせ、仕事への主体性を奪ってしまいます。

こうした「やらされ仕事」の感覚は、仕事のやりがいを著しく低下させる要因です。結果的に、この職場では成長できないと判断され、特に向上心の高い優秀な人材ほど早期に見切りをつけてしまう事態を招くことにつながるのです。

当社の店長研修や接客研修では、顧客体験にフォーカスをしてマニュアルを作っているため、「これが接客マニュアルだよね」と現場に押し付けるのではなく、企業毎に来店されるお客様にとってのストレスをゼロにする「ストレスフリー」を顧客体験のベースにおいています。

これを徹底することで顧客感動は成り立つと考えているからです。
スタッフを巻き込んでストレスフリー(入店してから退店するまでの間の顧客ストレスをゼロにすること)を構築することで店舗運営が自分毎になりモチベーションアップにも繋がります。

ただ業務的な指示を出すだけではなく、想像力を働かせる仕事を一緒に行うことも大切です。

離職率の低い店長が実践すること

離職率が低い店の店長は、特別な才能やカリスマ性を持っているわけではありません。
これまで説明してきたようにスタッフ一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、彼らが安心して長く働ける環境を主体的に作り上げているのです。
日々の地道なコミュニケーションの積み重ねこそが、信頼関係を築き、スタッフの定着に繋がる最も重要な要素と言えるでしょう。

なぜなら、スタッフは給与や待遇だけで仕事の満足度を決めているわけではないからです。
「店長は自分の頑張りを正当に評価してくれる」「この場所なら成長できる」といった精神的な充足感が、仕事へのモチベーションを大きく左右します。
自分の存在が認められているという安心感は、店舗への貢献意欲を高める大きな原動力になるものでした。

代表の成田が勤務していたABCマートでは、当時の店長のことを大尊敬していて、勤務後はスタッフとサイゼリアに行き、「どうしたら店長を勝たせられるか?」を真剣にディスカッションしながら食事をしていたそうです。それも毎週です。ここまで思わせる店長のコミュニケーションスキル、素晴らしいですよね。

仕事の悩みはもちろん、プライベートな相談にも乗ることで、強固な信頼関係を構築することが大切です。

スタッフの話を積極的に聞く

離職率が低い店舗の店長は、スタッフの話を熱心に聞く「傾聴」の姿勢を大切にしています。
これは単なる雑談ではなく、相手の言葉の背景にある感情や考えを深く理解しようと努める行為なのです。

例えば、月1回15-30分程度の短い時間でも1on1ミーティングを実施し、業務の悩みやプライベートなことまで気軽に話せる場を設けてはいかがでしょうか。

その際、店長は聞き役に徹し、相手の意見を否定せずに受け止めることが重要です。先ほども書きましたが、最後まで必ず聞ききることです。話の途中で話の腰を折ることがないように進める必要があります。

相槌を打ちながらメモを取る姿は、「あなたの話を真剣に聞いています」という強力なメッセージになります。スタッフは「自分のことを気にかけてくれている」と実感し、承認欲求が満たされることで店舗への帰属意識が高まるでしょう。こうした地道なコミュニケーションの積み重ねが、働きやすい職場環境を育み、結果として離職率の低下に直結します。

個別対応で信頼関係を築く

スタッフ一人ひとりの性格やスキル、プライベートな事情は全く異なります。
全員に同じマニュアル通りの指導をするのではなく、個々の状況に合わせた対応こそが、強固な信頼関係を築くための第一歩となるでしょう。

店長研修(離職率低下のためのコンテンツ)の一部を紹介します。

例えば、入社間もない新人には、OJT(On-the-Job Training)で丁寧に寄り添い、一つひとつの不安を解消していく配慮が求められます。具体的な方法は研修の中でお伝えするのですが、「わからないことをわからないままにしない」ことがOJTでは最も重要です。分かったフリを見抜く、または確認をしながら丁寧に進めることが大切です。

一方で、経験豊富なベテランスタッフには、飲食店であれば新メニュー開発の一部を任せる、小売店であれば売場造りをしてもらうなど、裁量を与えることでモチベーションを大きく引き出すことが可能です。

また、学生にはテスト期間のシフトを考慮し、家庭を持つスタッフには急な子供の発熱にも対応できるような柔軟な体制を整えることも重要といえます。人手不足でも100%即決で受け入れるようにしないといけません。

「人が足りないからそこはなんとかして欲しい」と言っている場合ではありません。困ったときにこそ寄り添いサポートしていかなければ離職をされてしまうでしょう。

もちろんなんの用事もなく「早上がりさせてください」や遅刻気味というのであれば話は別ですが、普段から真面目な勤務態度をしてくれている、また責任感を持ったスタッフの要望は即決でYESと応えましょう。

こうした細やかな配慮の積み重ねが、「この店長は自分のことを理解してくれる」というエンゲージメントを生み、スタッフの定着率を劇的に改善させるのです。

何度も言いますが、「えっ」と一瞬でもネガティブな表情や態度も取らないことが大切です。(研修でも念を押して伝えるポイントです)

スタッフの早期離職を防ぐための対策

スタッフの早期離職を防ぐためには、採用段階でのミスマッチをなくし、入社後のフォローを手厚くすることが何よりも重要です。
新しい環境に飛び込むスタッフは、期待と同じくらい大きな不安を抱えています。
店長がその不安に寄り添い、安心して働ける環境を仕組みとして整えることで、定着率は大きく改善されるでしょう。

なぜなら、早期離職の多くは「思っていた仕事内容と違った」「職場の人間関係に馴染めなかった」といった、入社前後のギャップが原因で起こるからです。
特に、業務に慣れない入社後1〜3ヶ月は、小さなつまずきや孤独感が離職の引き金になりやすい時期。
この期間に適切なサポートがあるかないかで、スタッフのエンゲージメントは大きく変わってきます。

具体的には、採用面接時に仕事の良い面だけでなく大変な面も正直に伝える「RJP(現実的な仕事情報の事前開示)」を実践してみましょう。大事なところなのでRJPについても詳しく紹介します。

※RJPとは、Realistic Job Preview(リアリスティック・ジョブ・プレビュー)の略で、日本語では「現実的職務予告」と訳されます。採用の場面でよく使われる概念です。

RJP(Realistic Job Preview)の概要

RJPとは、入社前に候補者に「仕事の良い面だけでなく、悪い面も含めてリアルに伝える」採用手法のことを指します。つまり、企業が求職者に対して「実際の業務内容」「職場環境」「働く上での大変さや課題」などを包み隠さず伝えることで、入社後のギャップを防ぐ狙いがあります。

RJPの目的と狙い

RJPの目的は主に以下の3つです。

  1. ミスマッチの防止
     候補者が理想と現実のギャップを理解したうえで入社するため、早期離職を防げます。
  2. エンゲージメントの向上
     入社前から現実を知って覚悟を持って入社するため、仕事へのモチベーションや定着率が上がります。
  3. 採用の信頼性向上
     企業が誠実に情報開示することで、候補者から「信頼できる会社」という印象を持たれやすくなります。
具体的な実施方法の例
  • 現場社員の「1日のスケジュール」を動画で紹介
  • 業務の大変な側面(クレーム対応・繁忙期の忙しさなど)を説明
  • 面接時に「この仕事の難しいところ」を質問形式で伝える
  • 現場見学や社員座談会を開催し、リアルな話を聞ける場をつくる


また、入社後は先輩スタッフがマンツーマンでサポートする「メンター制度」や、月に1回15-30分程度の「1on1ミーティング」で気軽に話せる場を設けるのも効果的です。
こうした小さなコミュニケーションの積み重ねが、スタッフの安心感と信頼関係を育むのです。

勤怠データから見えるサイン

スタッフの退職は突然に思えるかもしれませんが、実は勤怠データにその予兆が隠れているケースは少なくありません。例えば、これまで月1回程度だった遅刻が週に1回に増えたり、急な欠勤が目立つようになったりするのは、仕事への意欲が低下している危険なサインでしょう。

また、シフト提出時に希望日数が以前の半分に減っている、あるいは残業を全くしなくなったといった変化も、職場への不満や転職活動を始めている可能性を示唆します。

これらのデータは、感情論ではなく客観的な事実として問題を捉えるための重要な手がかりとなるのです。
勤怠管理システムの記録を定期的に確認し、「いつもと違う」という小さな違和感を察知することが、スタッフの離職を防ぐ第一歩。サインに気づいたら、深刻化する前に面談の機会を設けてみましょう。

定期的な個人面談の重要性

店長研修で必ずと言っても良いほど紹介し、徹底していただくのがスタッフとの1on1です。どれだけ仕事が忙しくても必ず取り入れていただいています。

もちろん、これまでの説明の通り早期離職を防ぐ上で、定期的な個人面談が非常に重要な役割を担います。
再度説明しますが、普段の業務中には言い出しにくい仕事の悩みや人間関係の不満などを早期に発見できる絶好の機会だからです。問題が深刻化する前に対応することで、突然の退職という最悪の事態を回避できるでしょう。

また、月に1回、たとえ15-30分でも店長が自分のために時間を作ってくれるという事実は、スタッフにとって「自分は大切にされている」という安心感につながるのです。株式会社リクルートマネジメントソリューションズの調査でも、上司との対話頻度が高いほど従業員のエンゲージメントが高まる傾向が見られます。

面談といっても、堅苦しく構える必要はありません。また、スタッフも緊張してしまうと言いたいことが言えなくなったりするため、尋問のような質問リストではなく、はじめは「最近どう?」といった気軽な声かけから始め、軽く雑談を挟んでから相手の話に真摯に耳を傾ける姿勢が何より肝心。

この地道なコミュニケーションの積み重ねこそ、スタッフが辞めない強い組織を作るための第一歩となります。

従業員満足度を向上させる方法

スタッフの定着率を上げ、早期離職を防ぐには従業員満足度(ES)の向上が不可欠です。

満足度を高める具体的な方法として、まず心理的安全性の確保が挙げられるでしょう。
店長が率先して、どんな意見でも歓迎する雰囲気を作り、失敗を責めずに次への糧とする姿勢を示すことが大切になるのです。

頑張りが正当に評価される透明な人事評価制度や、感謝を伝える「サンクスカード」の導入も、働くモチベーションを高めるでしょう。

福利厚生の見直しも重要で、食事補助のような小さな工夫から始めることが可能です。これらの施策は、スタッフが「この店で働き続けたい」と感じるための重要な要素となります。

店長研修でも本部にも協力していただきながらCanlyの「福利厚生サービス」を導入していただいたりしながら実質時給が上がったような感覚が得られる福利厚生を導入することもサポートしています。

店長研修をして売上や利益を伸ばすことはもちろんなのですが、結果的に業績向上の恩恵を現場に還元できる仕組みも同時に考えていきたいですよね。

従業員から選ばれる店舗になるために

スタッフの離職率を下げ、定着率を向上させるには、単に問題点を解消するだけでなく、従業員から「ここで働きたい」と積極的に選ばれる魅力的な店舗作りが不可欠です。
働きがいのある職場を店長が主導して築くことが、結果的に店舗の成長と安定経営につながるでしょう。

なぜなら、現代の求職者は給与や待遇といった条件面だけでなく、自己成長の実感や良好な人間関係といった「働きやすさ」を強く求める傾向にあるからです。
近隣の競合店も多い中で、自店ならではの魅力を打ち出せなければ、優秀な人材を惹きつけ、定着させることは困難を極めます。
スタッフが「この店で働き続けたい」と心から思える環境こそが、離職率低下の最も根本的な解決策なのです。

従業員満足度が会社の未来を左右する

従業員満足度は、単にスタッフの働きやすさを示す指標にとどまりません。
それは、企業の未来を直接左右する、極めて重要な経営指標なのです。

当社では、店舗で働くスタッフがイキイキワクワクしていないのにどうやってお客様に感動を届けられるのかと伝えています。スタッフが充実感ややりがいを感じているからこそ質の高い顧客体験が提供され顧客感動が生まれます。

スタッフが心身ともにボロボロの状態でお客様に良いサービスをするのは長続きません。

スタッフが自身の仕事に誇りとやりがいを感じていれば、顧客満足度の向上に直結するわけです。

ハーバード・ビジネス・スクールが提唱した「サービス・プロフィット・チェーン」という理論でも、従業員満足が顧客満足を生み、企業の利益につながる好循環が示されています。

逆に不満を抱えるスタッフが多い店舗では、サービスの質が低下し、客離れや業績悪化を招くのは避けられません。人材獲得競争が激化する現代において、従業員に選ばれる職場環境への投資は、会社の持続的な成長を実現するための最も確実な一手といえるでしょう。

大事なところなので、サービス・プロフィット・チェーンも詳しく紹介します。
(当社でもとても大切にしている考え方です)

店長研修で伝える”サービス・プロフィット・チェーン”とは

この理論は、次のような連鎖(チェーン)で表されます

① 内部サービス品質(Internal Service Quality)
  • 社内の環境・仕組み・教育・ツール・上司の支援など、
     従業員が働きやすい環境を整えること。
     → 例:マニュアル整備、研修制度、設備、チームワークなど。
② 従業員満足(Employee Satisfaction)
  • 働く人が仕事に誇り・安心・やりがいを感じている状態。
     → 例:「自分の仕事が評価されている」「成長を感じる」
③ 従業員の定着・生産性向上(Employee Retention & Productivity)
  • 満足した従業員は長く働き、サービスの質も安定・向上する。
④ 顧客満足(Customer Satisfaction)
  • サービスの質が上がることで、顧客が満足し、リピートや口コミにつながる。
⑤ 顧客ロイヤルティ(Customer Loyalty)
  • 顧客は継続利用し、他者にも推奨(紹介・口コミ)する。
⑥ 売上・利益の向上(Revenue & Profit Growth)
  • 結果として企業の成長・利益向上に直結する。

このようなプロセスを原則としています。従業員満足なくして顧客満足はない、ということです。

良好な職場環境を作るための行動習慣

良好な職場環境は、特別な施策だけで作られるわけではありません。店長の日々の小さな行動習慣こそが、スタッフの働きやすさを左右するのです。

例えば、毎朝「〇〇さん、おはよう」と一人ひとりの名前を呼んで挨拶するだけでも、相手の承認欲求は満たされるでしょう。

また、仕事の成果だけでなく、「今日のPOP、見やすいね」「いつも丁寧にありがとう」といった具体的な感謝や賞賛を言葉にして伝える習慣が大切です。とある企業の調査でも、仕事のやりがいに「感謝されること」を挙げる人は約5割に上ります。

さらに、店舗の目標や課題といった情報をオープンに共有することも有効な方法となります。当事者意識が芽生え、チームとしての一体感が生まれるからです。こうした日々の積み重ねが、スタッフが辞めない魅力的な職場を築き上げます。

まとめ:店長の悩みに終止符を!離職を防ぎ働きやすいお店へ

今回は、スタッフの離職に頭を悩ませている店長の方に向けて

– スタッフがお店を辞めてしまう根本的な理由
– 離職率を改善するための具体的な対策
– スタッフが長く働きたいと思える職場環境の作り方

上記について、解説してきました。
スタッフの離職は、給与や労働時間といった条件面だけでなく、職場の人間関係や正当な評価、成長できる環境があるかどうかが大きく影響するものです。

これらの不満や不安が積み重なることで、働く意欲が低下してしまうのでしょう。
「なぜ次々と辞めてしまうのか」と、一人で責任を感じていた方もいるかもしれません。

まずは、この記事で紹介した対策の中から、一つでも実践可能なものから試してみてはいかがでしょうか。
大切なのは、スタッフ一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、課題を共有することから始める姿勢です。

職場環境が改善されれば、スタッフの定着率は自然と高まっていくでしょう。
活気あふれる職場は、お客様にも良い影響を与え、お店全体の成長へと繋がっていくはずです。

当社の店長研修で話していることを中心に紹介させていただきました。ぜひ御社が運営する店舗の店長とともに離職率の低い職場を作っていきましょう。最短で組織を再構築したい!という方はぜひ当社にお問い合わせください。

「いやもうちょっと店長研修の全体像をしりたい」という方は、店長研修完全ガイド:売上UPの秘訣の記事も併せてお読みいただけると研修効果をより最大化できるかと思います。

監修者紹介

直人成田

直人成田

ジャパンブルーコンサルティング株式会社 代表取締役

ジャパンブルーコンサルティング株式会社
代表取締役 成田直人
出版:国内15冊・韓国2冊|雑誌掲載・連載:150回以上

明治大学商学部商学科卒業

19歳の時にABCマートアルバイト個人売上日本一、22歳でPCデポにて7ヶ月で個人売上1億円達成、翌年2007年3月に小売・サービス業専門教育研修・コンサルティング企業ジャパンブルーコンサルティング株式会社を設立し代表取締役に就任。

これまでに400社・受講生15万名・登壇回数4000回を突破。著者としても接客業・店長向け書籍を中心に18冊(内2冊は韓国出版)、累計13万部を超える作家として活動中。さらに、PRESIDENT・日経ビジネスでも表紙・巻頭特集を飾る。“机上の空論”はなく、現役販売員も務め現場感には定評がある。これまでにクライアントの多くが昨対比120%を超え、1年でGoogle口コミ1店舗で10000件・5.0点を獲得するなど、セールス×接客サービス指導においてもこの上ない結果を実現している。

功績が評価され、中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。2019年からお笑いの殿堂M-1グランプリやボディビルの大会に出場、2020年FMヨコハマメインパーソナリティに就任。また2024年には、Manage HR Magazine Sales Training Companies in APAC 2024 Company of the yearを受賞。現在では、ソフトクリーム専門店・催事販売代行・インバウンド集客支援・営業代行企業のオーナーを務めるなど自身で店舗経営をし、全方向から店舗支援をする事業を立ちあげている。